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弁護士コラム

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不動産・建築・立ち退き

続き~暴利行為の公序良俗違反を認めた裁判例について

固定資産評価額との乖離だけで判断してはいけない。「更地化費用」の査定重要性

拙著ブログ「暴利行為の公序良俗違反を認めた裁判例について」記事の続きです。
とある裁判でおやっと思うことがあったので、当たり前のことではあるのですが、補足です。

自用建物の評価原則

自用の建物及びその敷地(いわゆる自建(じたて))売買で、最有効使用が継続使用ではなく、建物取り壊し(建替え)であったとした際、当該自建の評価額としては、以下の式で算定する必要があります。

評価額 = 更地価格 - 取り壊し費用等

「安すぎる」と短絡的に考えてはいけない

この点、例えば、市街地から離れた宅地化されつつある市街化調整区域内の土地の固定資産評価額や標準宅地価格より取引額が大分安いからといって、「公序良俗違反(暴利行為)の疑いがある」と短絡的に思考しては駄目です。

分譲開発に先立つ、以下のような「更地化の諸費用」をきちんと査定して、土地評価額の見当をつける必要があります。

  • 建物解体費
  • 伐採伐根費
  • 造成費
  • 広大地の場合のブロック塀の撤去費用(周長が長いため高額になりがち)
  • 庭石の撤去費用(多数ある場合)

これらを差し引いた結果、取引額が妥当であるケースも多々あります。

広大地評価の落とし穴

また、気を付けておいた方がよいのが「広大地」の扱いです。
東京都の固定資産評価額では広大地減価がなされる取扱いでしたが、自治体によって取扱いが違います。

したがって、広大地に関するローカルの固定資産評価額の多寡を考える際は、その自治体で「広大地減価されているか否か」についてもチェックする必要があります。
単純な数字の比較だけでなく、その数字が作られた背景(評価基準や控除費用)まで踏み込んで検討することが、適正な不動産取引には不可欠です。