不動産・建築・宅地購入トラブル
「家が建たない土地」の判決を覆す!一審敗訴を乗り越え約3,000万円の逆転和解を獲得
一審の壁を突き崩し、高裁で「擁壁再築費用」を含む損害を徹底立証
一審での不十分な判決に対し、控訴審で「損害額の再立証」と「仲介業者の責任追及」という2つの新戦略を展開。結果、売主・仲介業者ら計3社から総額約3,000万円の和解金を獲得する大逆転を収めました。
夢のマイホームを建てるために購入した土地が、実は「家が建てられない土地」だったとしたら、あなたならどうしますか?
今回は、私が第一審(地裁)から担当し、厳しい判決を乗り越えて、控訴審(高裁)で約3,000万円の解決金という「逆転和解」を勝ち取った事例をご紹介します。
1. 事案の概要:購入後に発覚した「不適合」
依頼者様は、眺望の良い傾斜地にある分譲地を購入されました。 しかし、購入後にハウスメーカーと詳細な打ち合わせを進めたところ、敷地内の擁壁(ようへき)の一部が行政の許可を得ていない「不適合な状態」であることが判明しました。
このままでは建築確認が下りず、家を建てるためには莫大な費用をかけて擁壁を作り直さなければなりません。しかし、購入時の重要事項説明では、売主および仲介業者から、この重大なリスクについて説明はなされていませんでした。
2. 一審での苦闘と、控訴への決意
第一審では、売主の責任の主要部分は認められたものの、賠償額や責任の範囲については、こちらの主張が十分に届かない判決となりました。さらに、仲介業者の責任は否定されるという悔しい結果に終わりました。
「このままでは依頼者様の被害回復が不十分である」。私は一審判決の問題点を徹底的に分析し、依頼者様と共に控訴審(高等裁判所)で戦い抜くことを決意しました。
3. 逆転への戦略:控訴審での「攻め」
一審から担当していたからこそ、裁判所がどこで判断を迷ったのか、そして誤ったのかを熟知していました。そこで控訴審では、以下の戦略を軸に展開しました。
- 損害額の再構成と拡張
- 一審では認められにくかった「物価変動に伴う工事費の増額」について、公的データ(デフレーター)を用いて立証し直し、損害額の大幅な拡張を強く主張しました。
- プロ(業者)としての責任追及
- 行政の指導履歴などの証拠から「役所調査をすれば容易に判明したはずだ」という点を紐解き、仲介業者の調査義務違反と、売主側の予見可能性を徹底的に追及しました。
4. 結果:売主・仲介業者ら3社と和解成立
高等裁判所での審理の結果、当方の主張に深い理解を示す心証が得られ、最終的に売主および仲介業者2社の計3社すべてが解決金を支払うという内容で和解が成立しました。
- 土地の所有権はそのまま維持(再構築費用の確保)
- 総額で「約3,000万円」の解決金を獲得
- 売主・仲介業者ら計3社による連帯的な支払い
一審判決の内容を大きく覆し、擁壁の修補工事を行うための十分な資金を確保することができました。
担当弁護士からのコメント
不動産取引、特に傾斜地や擁壁のある土地の売買は専門的な法規制が絡むため、トラブルになりやすい分野です。
本件のように、一審で満足のいく結果が出なかった場合でも、諦めずに「法的な構成」や「損害の立証方法」を緻密に再構築することで、高裁で結論を変えられる可能性があります。「一審の結果に納得がいかない」とお悩みの方は、諦めずにまずはご相談ください。
- 関係者のプライバシー等に配慮し、事案を抽象化して掲載しております。
- 上記解決事例は、あくまで個別的事案における解決例であり、同種・類似案件につき常に同一水準の解決を保証するものではございません。