ユウキ法律事務所ロゴ
解決事例

解決事例詳細

不動産・建築・手付金返還

「ローン特約は形だけ」?手付金返還を拒む売主に対し、高裁で完全勝訴した事例

契約書の記載は絶対。根拠なき「口頭合意」を排斥し、手付金全額回収に成功

ローン特約による手付金返還:東京高裁での完全勝訴事例
解決のポイント

1億円を超える高額取引において、契約書に明記された「ローン特約」を単なる形式とみなす売主の主張を、社会通念上あり得ないと断罪。契約書の証拠力を貫き、手付金全額+遅延損害金の獲得に成功しました。

不動産購入において、融資が承認されなかった場合に契約を白紙に戻す「ローン特約」は、買主様を守るための極めて重要な条項です。

今回は、融資が得られず解約を申し出たところ、相手方より「特約は形式的なものに過ぎない」という理不尽な主張で返還を拒まれ、高等裁判所までもつれ込んだものの、完全勝訴した事例をご紹介します。

事案の概要:融資否決による白紙解約の拒絶

依頼者様(法人)は、事業用地として1億円を超える不動産売買契約を締結し、数百万円の手付金を支払いました。
契約書には、融資が承認されない場合には契約を自動的に解除し、手付金を全額返還するという一般的なローン特約が定められていました。

その後、残念ながら融資が不承認となったため、依頼者様は特約に基づいて手付金の返還を求めました。
ところが、相手方は「この特約は形式的な記載に過ぎない」「実際には別の方法で支払う合意があったはずだ」と主張し、返還を拒んできたのです。

裁判のポイント:対立した主張の構図

控訴審においても相手方は強硬な姿勢を崩しませんでしたが、当事務所は契約書の絶対性を軸に反論を展開しました。

▼ 売主側の主張

「ローン特約はあくまで形式。実際には融資がダメでも、代表者個人の資産等で支払うという口頭合意があった。」

▼ 当事務所の反論

「1億円超の取引で解除条件を形だけとするのは不自然。別合意を裏付ける証拠も一切存在せず、契約書の記載が真実である。」

結果:高裁での完全勝訴

東京高等裁判所は、私たちの主張を全面的に認め、相手方の控訴を棄却しました。
判決では、契約書の内容が当事者の真実の合意であると認められ、相手方の主張は「証拠がない」として一蹴されました。
これにより、手付金全額の返還に加え、法定の遅延損害金の支払いも確定し、依頼者様の正当な権利を守り抜くことができました。

担当弁護士からのコメント

不動産売買において、契約解除の局面で一方的な理屈をつけ、手付金の返還を渋るトラブルは後を絶ちません。しかし、契約書に明確な特約がある以上、根拠のない「口頭合意」でそれが覆されることはまずありません。

一審から担当していたからこそ、相手方の主張の矛盾を的確に突き、高裁でも揺るぎない勝利を得ることができました。不当な理由で手付金の返還を拒否されている方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご注意
  • 関係者のプライバシー等に配慮し、事案を抽象化して掲載しております。
  • 上記解決事例は、あくまで個別的事案における解決例であり、同種・類似案件につき常に同一水準の解決を保証するものではございません。