不動産・境界紛争・税務法務
【逆転勝訴】「境界が変わったから過去の税金を払え?」高裁がNOと言った日
一審敗訴からの逆転!固定資産税の法的性質を主張し、不当な請求を完全撃退
東京高等裁判所で「一審敗訴からの逆転勝訴」を勝ち取った事案をご紹介します。不動産をお持ちの方なら誰にでも起こりうる、境界確定に端を発した深刻な紛争でした。
※本事案の争点と逆転のロジックを可視化しました
「境界」が変わったら、過去の税金を清算すべきか?
依頼者様は隣地との境界(筆界)について筆界特定制度を利用し、正しい境界線を確定させました。平穏に解決するかと思いきや、隣地から「不当利得返還請求」という予想外の訴えを起こされたのです。
❌ 隣地所有者の主張と一審判決
「境界が是正された結果、あなたの土地は広くなった。私は過去10年間、あなたが払うべき固定資産税を余分に払わされていた。その分(数百万円)を今すぐ返せ」
驚くべきことに、一審の裁判所はこの主張を認め、依頼者へ支払いを命じる判決を出してしまいました。
「この判決が確定すれば、日本の平穏が失われる」
一審の敗訴を受け、私は強い危機感を覚えました。もしこの理屈が通れば、日本中で測量ミスや境界是正があるたびに、隣近所の間で「過去数十年分の税金清算」という泥沼の訴訟が頻発することになるからです。
私は直ちに控訴し、高裁では「固定資産税の仕組み(行政処分)」を徹底的に突きました。
⚖️ 逆転を導いた法的ロジック
- 固定資産税は、役所が一方的に決定する「賦課課税方式」である。
- 当事者間の合意で決まる売買代金とは性質が全く異なる。
- 役所の通知通り納税していた人が、後から隣人に対し返還義務を負う法的根拠はない。
高裁での大逆転:正義は証明された
東京高等裁判所は私たちの主張を全面的に認めました。
「固定資産税は行政処分によって決まるもの。境界是正があったからといって、直ちに私人間でお金の返還義務が生じるわけではない」
結果、一審判決は取り消され、相手方の請求をゼロにする完全勝訴(請求棄却)を勝ち取りました。
諦めないことが大切
一審で負けてしまっても、法的な理屈(ロジック)を組み立て直すことで、結論は覆ります。特に不動産と税金が絡む問題は専門性が高く、判例の解釈一つで結果が大きく変わります。
ご注意
- 関係者のプライバシー等に配慮し、事案を抽象化して掲載しております。
- 上記解決事例は個別的事案における解決例であり、常に同一水準の解決を保証するものではございません。