不動産・建築・借地権
借地権をめぐるトラブル事例(地主が借地権の売却に協力しないケースにおいて無事売却)
地主の不承諾に対し「借地非訟手続」を申し立て、和解による売却を達成
解決のポイント
地主が譲渡を拒否する困難な状況下で、裁判所へ「借地非訟手続」を申立て。法的な圧力を背景に交渉を進めた結果、手続き内での和解が成立し、希望通りの売却を実現しました。
ご相談の背景
一人暮らしの依頼者様が福祉施設に入所することになり、それまで暮らしていた借地権付建物が不要となりました。そこで、借地権付建物を売却するために、地主に借地権譲渡の承諾を求めました。
ところが、地主は借地権の譲渡処分に承諾しませんでした。借地権の売却には地主の承諾が不可欠であり、このままでは施設入所の資金確保にも支障が出る極めて困難な状況でした。
弁護士の対応:借地非訟手続の活用
地主との話し合いによる解決が見込めないため、裁判所へ「借地非訟手続(土地賃借権譲渡許可申立て)」を行いました。これは、地主が承諾しない場合に裁判所が代わって許可を与える手続きです。
手続きを進める中で、地主側も「裁判所が許可を出す可能性が高い」ことを認識し、態度が軟化。最終的には裁判所内での和解協議により、売却を認める合意に至りました。
解決の結果:売却だけでなく「借地権の洗濯」も実現
和解により、無事に借地権を第三者へ売却することができました。さらに、今回の手続きでは単なる売却だけでなく、以下の付加価値も勝ち取りました。
1. 借地期間の伸長(更新)
借地権の残存期間を延ばす合意を取り付けました。
2. 建物の再築許可
新しい買主が建物を建て替えられるよう、予め地主から再築の許可を得ました。
いわば借地権の洗濯により、物件の資産価値を大きく高めた状態での売却につながりました。※借地権譲渡、借地期間の伸長、建物再築については、適正水準の金銭支払い(承諾料)の調整も当事務所で行っております。
用語解説
- ・借地非訟手続き
- 借地に関する契約内容の変更や借地権の譲渡などの場面で、土地の所有者と借地権者との話合いがつかない場合に、申立を受けた裁判所が、土地賃借権の譲渡を許可したりする等の裁判を行う手続きです。
- ・借地権
- 建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権をいいます。